Origins
2017年、日本に移り住んだとき、私はロープの持つ力と出会いました。 最初は、金縛りのパフォーマンスだと思って招かれた場所でした。しかし、辿り着いたのは小さな日本家屋。日本語も話せず、状況もよく分からないまま、ただそこに立っていました。
そのとき、誰かが私に一束のロープを手渡しました。 それが、後に私の師となる、志一地 喜多先生でした。
初めてロープに触れた瞬間、これはこれからも理解し続けていくことになる旅の始まりだと、直感的に感じました。幼い頃から、現実の奥に潜む見えない層に惹かれてきた私は、哲学と物理学を学び、のちにAIエンジニアとなりました。しかし、本当に未知への呼びかけを強く感じたのは、その異国の小さな家の中だったのです。
2019年、私は自分の活動を写真に収め始めました。Instagramのアカウントを開設し、東京をはじめ、国内外の多くのアーティストとつながっていきました。やがて、ロープにLEDやニューメディアなどの要素を組み合わせ、アンダーグラウンドのアートシーンやテクノシーンでのパフォーマンスを行うようになります。
AIAIDA(後に私の妻となるパートナー)と共に会社を立ち上げ、フェスティバル、ギャラリー、クラブなどでのインスタレーションやパフォーマンスを数多く手がけてきました。その活動を「Hidden Layer」と名付けました。立ち上げを祝して開催したパーティーは、予想を超える大きな成功を収めました。そこからイベントの企画や、さらに多くのアーティストとのコラボレーションが広がっていきました。
また、知識豊富な友人であるDJ SuperUser、そして才能あふれるベテラン音楽家・Kojiroのサポートのもと、「Unbound」というプロジェクトを立ち上げました。
2022年には、娘が生まれました。その後、スペイン、ポルトガル、イタリア、オーストリア、ベトナム、そしてインドを巡る国際ツアーを行いました。 2023年の初めには、東京・表参道にスタジオをオープンし、現在はそこを拠点に活動しています。人生は、刺激に満ちた流れの中にあります。
今、私が向き合っているのは、古代日本の神道に根ざしたロープの神話的な起源を探ること、ロープが持つ不思議な力――私たちの神経系を静かに整えるその働き――を理解すること、そして常に生成し続ける東京のアートシーンに身を置くことです。
このウェブサイトをご覧いただき、そしてこの旅を共有する機会を与えてくださり、心より感謝いたします。
パブロ